管理 咲く 

実務経験なし 57歳初受験で管理栄養士国家試験に合格しました

食品

◆圧力鍋 好き

圧力鍋はとても便利で、毎日のように使っています。

ゆで卵も、あっという間にできます。

★ 固ゆでの場合、こんな感じで作ります。10分以内ですよ。

1)卵と、水を2センチぐらい入れ加熱
2)蒸気が出てから、2分加熱
3)火を止め、7分放置
4)水に入れて冷やす  以上!
卵2
♪~ できあがり

現在三代目で、憧れの?TFを買ったが、恐ろしく重たい。
最初に買った3000円くらいのが、一番使いやすかったなあ。


◆国試問題/食物繊維

「食物繊維に関する記述である。正しいのはどれか。」
 * 全て正しい答えにしてあります。

(1)キチンはエビやカニの外殻に含まれている。

(2)水溶性食物繊維は、コレステロールの吸収抑制作用を示す。

(3)寒天は紅藻類に多く含まれる。

(4)レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)には食物繊維としての特性がある。

(5)難消化性デキストリンは、一定の機能表示を許可する特定保健用食品の関与成分である。

難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)は、生でんぷんや老化でんぷんに多く含まれます。小腸では消化されにくいが、大腸の腸内細菌によって短鎖脂肪酸になりエネルギー源となります。また腸の機能を改善します。

難消化性デキストリンは、トウモロコシやジャガイモのデンプンを加熱分解し、アミラーゼで加水分解、その中の難消化性成分を取り出した水溶性の食物繊維です。

 ♪~ 難消化性デキストリンは、カロリーオフの食品によく表示されています。
難消化性デキストリン

◆食物繊維

食物繊維は消化酵素で分解されないので、食べ物のカスと思われていましたが、最近は評判がいいですね。腸内細菌で分解、発酵されエネルギー源になったり、短鎖脂肪酸に変化して様々な生理作用を生むと言われています。

<働き>
不溶性食物繊維
腸の動きを刺激しカサを増やして便秘を予防する。
有害物質の排出を促す。

水溶性食物繊維
コレステロールや食後の血糖の上昇を抑える。
腸内細菌で分解されて発酵し腸内フローラを改善する。

<多く含む食品>
不溶性食物繊維
未熟果実 穀類の皮 豆類 野菜 ココア ゆり根 ごぼう カニやエビの殻 寒天など 

水溶性食物繊維
果実 こんぶ わかめ こんにゃく 寒天など

♪~ どれが不溶性?水溶性?と聞かれ困ることがあります。両方の特徴を持つものもあるので、組み合わせて食べるのがお勧めです。

sこんにゃく全体
sこんにゃく
農協で買ったこんにゃく、水溶性食物繊維たっぷり。

◆アニサキス

アニサキスによる食中毒が急増し、話題になっています。
法令改正で、2013年からアニサキスによる食中毒が、届け出対象になったのも理由のようですが・・。

食中毒に関する国試問題、全て正しい答えにしてあります。

1.75℃の加熱は、寄生虫症の予防になる。
2.有鉤条虫は、豚肉によって感染する。
3.肝吸虫は、コイ、フナ、ワカサギを食べて感染する。
4.広節裂頭条虫は、最終宿主であるヒトが食べると小腸で成虫となる。
5.横川吸虫はアユ、シラウオなどの淡水魚の生食によって感染する。
6.トキソプラズマは、食品衛生上は主に豚肉を介して経口感染するが、経皮感染や、胎盤感染を起こすこともある。
7.回虫は、野菜特に有機栽培されたものや輸入品から感染する。
8.サイクロスポーラは、生野菜、果実や飲料水を介して感染する。
9.赤痢アメーバは、生水を介する。
10.アニサキスは、海産魚介類(イカ、サバ、タラ、オヒョウなど)を介して感染する。

※広節裂頭条虫、おそろしい名前、サナダムシの事です。

  目黒寄生虫館で買ったキーホルダー。
アニサキス


 ♪~ 中にアニサキスが閉じ込められています。
アニサキス全体

◆国試問題/栄養学の歴史 

「栄養学の歴史に関する記述である。正しいのはどれか。」
全て正しい答えにしてあります。

1)プラウトは、牛乳から糖質、脂質、たんぱく質を分離した。
2)ベルナールは、肝臓からグリコーゲンを調整し、これが唾液や膵液によって麦芽糖に転換することを発見した。
3)リービヒは、食品中の窒素がたんぱく質に由来することを発見した。
4)ルブネルは、炭水化物、脂肪、たんぱく質の生理的燃焼値を示した。
5)ラボアジェは、エネルギー代謝の基礎を築いた。
6)エイクマンは、米ぬかによって脚気を治癒できることを発見した。
7)ローズは、必須アミノ酸としてのトレオニンを発見した。
8)ローズは8種類の必須アミノ酸の必要量を確定した。
9)フンクは、米ぬかの抗脚気因子をビタミンと命名した。


必須アミノ酸のトレオニン (threonine)は、スレオニンと書かれていることもあります。単なる読み方の違いで同じもののようです。

◆鈴木梅太郎とビタミンB1 

鈴木梅太郎は1910年(明治43年)頃、米ぬかに脚気を予防する成分があることを発見し「オリザニン」と名付けました。 
このオリザニンは1911年頃に、ポーランド人のフンクが発見したビタミン(B1)と同じ物質であることがわかりましたが、国際学会への発表はフンクの方が早かったため、ビタミンという名称の方が普及しています。

「基礎栄養学」の「栄養学の歴史」のところで出題されています。このあたりは暗記しやすくてほっとする箇所でした。
理化学研究所

鈴木梅太郎氏の書いた文字…ぎっしり
文字
  出典:理化学研究所

◆ビタミンB1とにんにく

ビタミンB1 は豚肉、米ぬか、胚芽、酵母、大豆などに多く含まれますが、水に溶けやすく体に吸収されにくいです。一緒に食べるとよいと言われるのがにんにくです。

にんにくに含まれるアリイン(アミノ酸)は、にんにく臭の前駆物質です。
アリインは、アリイナーゼによってにんにくの臭い成分のアリシンになります。

このアリシンとビタミンB1 (化学名:チアミン)が結びついたのが アリチアミンです。
結びついたことで、ビタミンB1 が油に溶ける性質を持ち、吸収されやすくなるのです。


「アリナミン」はアリチアミンから命名されたらしいです。
でも現在のアリナミンはニンニクから作られたものではないそうです。

【第3類医薬品】アリナミンEXプラス 270錠

◆鉄の吸収

鉄にはヘム鉄(2価鉄)と非ヘム鉄(3価鉄)があり、ヘム鉄の方がよく吸収されます。ヘム鉄

鉄の吸収をよくするもの

ビタミンC 動物性たんぱく質 クエン酸 乳酸など
非ヘム鉄はビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂ると2価鉄に還元されて吸収がよくなります。
クエン酸や乳酸は鉄と結合して安定させる(キレート作用)ので、吸収がよくなります。

鉄の吸収を悪くするもの

食物繊維 フィチン酸 胃酸不足など
食物繊維やフィチン酸は鉄と結合して不溶化させるので、吸収が悪くなります。


♪ 鉄は体の中で繰り返し使われ、リサイクル率が高いそうです。

◆食品と薬 

これもよく知られている食べあわせの影響です。

グレープフルーツと血圧の薬

カルシウム拮抗薬(血圧を下げたり血管を拡張させる薬)を飲んでいる人は、グレープフルーツを食べないように言われます。これはカルシウム拮抗薬を代謝する酵素をグレープフルーツが分解してしまい、血圧が下がり過ぎてしまうためだそうです。
文旦



納豆とワルファリン
ワルファリンはビタミンKの働きを抑えて血液を固まりにくくし、血栓ができるのを防ぐ薬です。一方、納豆にはビタミンKが多く含まれています。また納豆菌によって腸内でもビタミンKが作られます。そのため薬の効果を弱めてしまいます。(他の大豆食品は大丈夫だそうです)

タンニン(コーヒーやお茶の)と鉄剤の飲み合わせについては、最近ではあまり影響ないと言われているみたいです。

◆カルシウムの吸収

サポートの仕事をしていると食品の食べ合わせについて
気になることがあります。

食べあわせ


日本人に不足がちなカルシウムはどうでしょう。
カルシウムの吸収率はあまりよくありません。
牛乳や乳製品は約50%、小魚が約30%、青菜が約18%です。

吸収をよくするもの
・CPP(カゼインホスホペプチド…牛乳のたんぱく質) 
・乳糖
・ビタミンD(魚 卵黄 乳製品 きのこなどに多い) 

吸収を阻害するもの
・シュウ酸
・タンニン 

CPPは牛乳が消化される過程で作られます。
小腸でカルシウムがリン酸と結合すると吸収が悪くなりますが、
CPPがあるとリン酸との結合が抑えられるそうです。
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