管理 咲く 

実務経験なし 57歳初受験で管理栄養士国家試験に合格しました

2017年04月

◆鈴木梅太郎とビタミンB1 

鈴木梅太郎は1910年(明治43年)頃、米ぬかに脚気を予防する成分があることを発見し「オリザニン」と名付けました。 
このオリザニンは1911年頃に、ポーランド人のフンクが発見したビタミン(B1)と同じ物質であることがわかりましたが、国際学会への発表はフンクの方が早かったため、ビタミンという名称の方が普及しています。

「基礎栄養学」の「栄養学の歴史」のところで出題されています。このあたりは暗記しやすくてほっとする箇所でした。
理化学研究所

鈴木梅太郎氏の書いた文字…ぎっしり
文字
  出典:理化学研究所

◆ビタミンB1とにんにく

ビタミンB1 は豚肉、米ぬか、胚芽、酵母、大豆などに多く含まれますが、水に溶けやすく体に吸収されにくいです。一緒に食べるとよいと言われるのがにんにくです。

にんにくに含まれるアリイン(アミノ酸)は、にんにく臭の前駆物質です。
アリインは、アリイナーゼによってにんにくの臭い成分のアリシンになります。

このアリシンとビタミンB1 (化学名:チアミン)が結びついたのが アリチアミンです。
結びついたことで、ビタミンB1 が油に溶ける性質を持ち、吸収されやすくなるのです。


「アリナミン」はアリチアミンから命名されたらしいです。
でも現在のアリナミンはニンニクから作られたものではないそうです。

【第3類医薬品】アリナミンEXプラス 270錠

◆はちみつとボツリヌス菌

今年3月に蜂蜜が原因の乳児ボツリヌス症により、生後6カ月の乳児が亡くなりました。
1987年に当時の厚生省が1歳未満の乳児には蜂蜜を与えないようにと通知を出してから、蜂蜜を原因とする事例は減少しており、死亡例は全国で初めてとのことです。
ボツリヌス菌
  ボツリヌス菌(東京都福祉保健局HP)

東京都福祉保健局からの報道発表
乳児ボツリヌス症は1歳未満の乳児に特有の疾病で、経口的に摂取されたボツリヌス菌の芽胞が腸管内で発芽・増殖し、その際に産生される毒素により発症します。乳児ボツリヌス症の予防のため、1歳未満の乳児に、はちみつを与えるのは避けてください。(平成29年4月7日)

離乳前の乳児には菌の繁殖を抑える腸内細菌が十分にないため、発症するらしいです。1歳を超えれば発症しないので、食べさせても大丈夫と説明されています。

◆鉄の吸収

鉄にはヘム鉄(2価鉄)と非ヘム鉄(3価鉄)があり、ヘム鉄の方がよく吸収されます。ヘム鉄

鉄の吸収をよくするもの

ビタミンC 動物性たんぱく質 クエン酸 乳酸など
非ヘム鉄はビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂ると2価鉄に還元されて吸収がよくなります。
クエン酸や乳酸は鉄と結合して安定させる(キレート作用)ので、吸収がよくなります。

鉄の吸収を悪くするもの

食物繊維 フィチン酸 胃酸不足など
食物繊維やフィチン酸は鉄と結合して不溶化させるので、吸収が悪くなります。


♪ 鉄は体の中で繰り返し使われ、リサイクル率が高いそうです。

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